おっさんの徒然日記

聖教新聞に掲載された記事を紹介するブログです。

VOD新番組に収録された池田先生の指針(1999年5月の本部幹部会から)

聖教新聞 2023/05/23付け

さあ誇り高く新たな勝利へ
勇猛精進とは“たゆみなき前進の息吹” わが身を常勝の生命に鍛え上げる
ナポレオンの信念「人材に道を開け」 永遠に「人を育て」「人で勝つ」

 

弘安元年(1278年)の「5月1日」のことである。
 日蓮大聖人は、弟子にあてて、こう言われている。
 「日月は地におち須弥山はくづるとも、彼の女人仏に成らせ給わん事疑いなし、あらたのもしや・たのもしや」(全1390・新1999)
 ――たとえ、太陽と月が地に落ち、須弥山が崩れたとしても、(妙法を持った)あの女性が仏になられることは疑いない。なんと頼もしいことであろうか。なんと頼もしいことであろうか――。
 「妙法を持った女性は必ず仏になる」との、大確信のお約束であられる。
 また、大聖人は、ある婦人に対して、こうも仰せである。
 「大風の草をなびかし・いかづちの人ををどろかすやうに候よの中にいかにいままで御しんようの候いけるふしぎさよ、ねふかければはかれず・いづみに玉あれば水たえずと申すやうに・御信心のねのふかく・いさぎよき玉の心のうちに・わたらせ給うか、たうとしたうとし」(全1479・新1973)
 ――大風が草をなびかし、雷が人を脅えさせるような世の中にあって、あなたが今まで、この信仰を貫いてこられたことは、なんと不思議なことでしょうか! 「根が深ければ、葉は枯れず、泉に玉があれば、水は絶えない」と言われるように、あなたのご信心の根が深く、あなたのご信心に勇気の玉があられるのでしょうか。尊いことです。尊いことです――。
 大聖人は、女性信徒の「勇敢なる信心」を繰り返し称讃しておられる。
 今で言えば、学会の婦人部の皆さまである。
 偉大なる「創価の母の日」、本当におめでとう!

勇気で拓ける
 ご存じのように、このたび「特別ナポレオン展」が、東京富士美術館(八王子市)において、盛大に開幕した(1999年4月)。
 「一人の人間」が、揺るぎない信念に立つ。その時に、どこまで歴史をつくれるか、動かせるのか――。
 21世紀への転換期を生きる私たちに、何らかのメッセージを送ってくれると信じる。
 ナポレオンの生涯から、何を学ぶことができるか。アメリカの思想家エマソンの言葉を紹介したい。
 ナポレオンが教えてくれること、それは、「勇気があれば、道はいつでも拓けるものだという教訓にほかならない」(『エマソン選集』6、酒本雅之訳、日本教文社)と、エマソンは言う。
 今回、晴れの5月3日を迎えるにあたっても、わが同志の「勇気」が、21世紀の道を大きく拓いたのである。本当におめでとう!
 だれもが感嘆した勝利である。日蓮大聖人直結の団体でなければ、なしえない。「奇跡」のごとき勝利である。大聖人が皆さまを最大に称讃しておられると信ずる。
 エマソンは、ナポレオンを、こう論じている。
 「彼の勝利は、そのまま、さらにあらたな勝利への門出であり、たとい現在の境遇が、どんなに目くるめくほど民衆の喝采を浴びていても、ほんの一瞬たりとも、自分の進むべき道を見失うことはなかった」(同前)
 ナポレオンは、勝ったら「また、次だ!」と。勝利に満足せず、それで安心せず、油断もしなかった。
 戦とは、そうでなければならない。一つの勝利を、さらに、次の勝利への因としていく。それが“戦上手”であり、連戦連勝につながる。
 勝利の余韻に浸ると、慢心になる。これでは、次は負けである。
 勝った時にこそ、さらに、次の新しい大きな展望を開く。これで、次も勝利できる。
 この、たゆみなき前進の息吹――これが「勇猛精進」である。
 「勇猛」の「勇」は、「勇気」。
 「猛」は「智慧の限りを尽くすこと」。
 「精進」の「精」は、「無雑」。純粋で、一点の混じりけもないことである。
 「進」は、「間断なく進むこと」である。
 勇猛精進が、“常勝の人間”をつくる。わが身を“常勝の生命”へと鍛え上げていく。

真の英雄とは
 また彼の有名な言葉に、こうある。
 「君の世紀の思想の先頭に立って歩いてみ給え、それらの思想は君に従い、君を支持するであろう」(『ナポレオン言行録』大塚幸男訳、岩波書店
 これから、21世紀の先頭に立つのは、どの思想か、どの勢力か――この熾烈な競争が始まっている。
 この競争は何で決まるか。一切、「人材」で決まる。「人物」で決まる。
 「人格」と「力」を兼ね備えた総合的な人材――「全体人間」が必要なのである。
 「全体人間」の育成が、学会の目標である。
 総合性こそ、信仰者の徳である。
 「妙法蓮華経」には、徳も生命力も情熱も、知性も福運も哲学も、すべてが総合的に備わっているからである。
 ともあれ、「人材に道を開け!」――これがナポレオンの信念であった。
 「後輩を自分以上の人材に!」――これが戸田先生の遺言であった。
 「人材」で勝負は決まる。
 「人材」で歴史は決まる。
 ゆえに学会は、徹して「人材」を育て、徹して「人材」で勝っていきたい。
 戸田先生は、45年前(1954年)の5月1日付の「大白蓮華」に「巻頭言」を記されている。
 ――広宣流布をする人は「仏の使い」であり、「仏の仕事を行う者」である。その人は、ナポレオン、アレキサンダーなどより、いく十億倍も優れている、と――。
 妙法を弘め、学会活動に活躍する人こそ真の英雄である。いちばん尊い人である。
 日蓮大聖人は、「撰時抄」に仰せである。
 「法華経を経のごとくに持つ人は梵王にもすぐれ帝釈にもこえたり、修羅を随へば須弥山をもになひぬべし竜をせめつかはば大海をもくみほしぬべし」(全291・新209)
 ――法華経を、その教えのとおりに持つ人は、梵天にも優れ、帝釈をも超えているのである。修羅を従えるので須弥山をも、かつげる。竜を使いこなして大海をも汲みほせる――。
 さまざまに拝することができるが、妙法を如説修行する人は、修羅界や畜生界の存在をも自由自在に使いながら、広宣流布の大偉業を成し遂げていける、との仰せとも拝せよう。
 総じては、そういう「偉大な人間指導者」の集いが、創価学会なのである。
 学会が強くなることが、21世紀の「希望」を強め、「平和」を強めていく。こういう確信で、誇り高く、雄々しく、「5月3日」を期して、また新たに前進を開始しましょう!
 皆さま方のご健康とご長寿、大福運の人生を、私は一生懸命、祈っております。一生涯、祈ってまいります。
 きょうは長時間、本当にありがとう!