【名字の言】令和5年5月23日
もし、この仕事をしていなかったら?――かつて志村けん
さんが語ったこと
俳優の柄本明さんが、テレビ番組で、在りし日の志村けんさんの忘れ難いエピソードを紹介した。ある取材で志村さんが質問を受けた。「この仕事をやっていなかったら、何をやっていると思いますか」。志村さんは「そんな根性じゃやってません」と答えたという
かたくなな態度にも思えるが、仕事に対する自負や覚悟の深さだろう。処世のために、状況に応じた対応は必要だ。しかし“自分にはこれしかない”という信念が、偉大な人生を開くものである
ある壮年部員は腕の立つ旋盤工だったが、親会社の経営悪化のあおりで会社が閉鎖。やりがいある仕事を失った。やむなく別の仕事に就くが、いずれも長続きしない。心は折れ、一時は学会活動からも遠ざかった。そんな中、命に及ぶ大病が判明する
彼の脳裏に池田先生の指導が浮かんだ――「生きるか死ぬか、その時に、“このために生きよう”と思えるのが『希望』だ」。祈るほどに“信心しかない! 広布のために、もう一度生き抜こう”と決意が固まった。その後、壮年は病魔を克服。好条件で旋盤工の仕事にも復帰した
人生の希望を信心に見いだした人は強い。“何のために生きるか”という不動の信念は、苦労を人生の宝に転換させる。