おっさんの徒然日記

聖教新聞に掲載された記事を紹介するブログです。

【名字の言】令和5年6月15日

~~同胞に希望を送った「戦火のランナー」~~

 「戦火のランナー」というドキュメンタリー映画がある。2011年に独立した南スーダン出身の初の五輪選手の足跡を描いた。難民だった彼は、アメリカの支援によって渡米し、ロンドン五輪に長距離ランナーとして出場を果たす

 南スーダンの国旗を掲げる沿道の応援団、遠い祖国の地でテレビに釘付けになる人々。至る所で喜びが爆発した。彼の走りは、彼一人のものではなかった。それは、同胞の喜びであり、祖国の新たな時代の幕開けの象徴でもあった

 埼玉のある男子部員は10年以上、統合失調症と格闘してきた。学会活動が思うようにできない時は、友人の幸福を願って題目を唱え、電話やメールで励ましを送ってきた

 療養の時間を使って、英語・フランス語の習得に励んだ。最近になって、両言語を駆使して対話したアフリカの友人が、題目の実践を始めた。やがて、体調も少しずつ好転。長年の夢である英語教員を志し、挑戦を再開した。その雄姿が、多くの友を奮い立たせている

 一人の勝利のドラマは、周囲の大きな希望となる。その歓喜の輪を幾重にも広げることが、私たちの戦いだ。ゆえに、縁する一人一人との絆を大切にしたい。一切は一人から始まる――広布の鉄則である。

名字の言 同胞に希望を送った「戦火のランナー」