おっさんの徒然日記

聖教新聞に掲載された記事を紹介するブログです。

【名字の言】”ぬくもり感じる手書きの文字” 令和5年5月19日

 

 書家の紫舟さんが、本紙のインタビューで語っている。スマホやパソコンで文字を打ち込む時代になっても、人々は肉筆の文字が持つ力を求め続けてきた。「文字の美醜に関わりなく、書き手の思いが伝わってくる」から、と

 

 確かに、端正で整ったきれいな文字より、手書きの文字の方がぬくもりがあり、味わいを感じるものだ。上手、下手といった次元を超えて、思いが込められたものには人を引きつける力がある。それは「書」の世界に限ったことではないだろう

 

 以前、活動を共にしたある地区部長は、人一倍の上がり性だった。座談会では、額の汗をふきふき御書講義。緊張して口ごもりながらも、発する一言一言から“地区の皆さんのために”との思いが切々と伝わってきた

 

 一緒に同志の激励に歩くと、どんな人の話にも、うんうんと耳を傾け、一生懸命に励ましの言葉を紡いでいた。その誠実さに、どれほど多くの友が元気づけられたか。そばにいて、こちらまで心がほっこりした

 

 

紫舟


御聖訓に「意が声とあらわる。意は心法、声は色法」(新663・全469)と。声、言葉、振る舞いには、その人の思いの深さがにじみ出る。だからこそ日々、心を磨いていきたい。広布への祈りと対話を重ねながら。

 

https://www.seikyoonline.com/article/5B14FFD763EB768ACD2876A40AC3D8F3